有価証券報告書は、企業の事業内容や営業状況、財務諸表が記載されている報告書。
上場企業の経営状況を知る指標の1つで、「有報」とも言われる。
上場企業は、有価証券報告書の作成し、情報開示が法律で義務づけられている。
金額や対象者数、資金調達の規模が大きい会社は、未上場でも開示が請求される。

提出先は、財務局・金融庁を通じ内閣総理大臣、上場証券取引所で、運営するオンライン媒体で開示される。HPで公開している上場企業も多い。

有価証券報告書は3か月以内となっており、短信をベースに作成される。
有価証券報告書は監査報告書の添付が必須のため内容の信憑性はより高くなる。
有価証券報告書は、過去から期末までより詳細な確定情報が盛り込まれ、将来計画や展望も記載される。

記載内容

企業の概況
(主要な経営指標の推移、沿革、事業内容、役員・従業員の状況)
事業の状況
(営業状況、業績、財務・キャッシュフロー、事業リスク、対処すべき課題、重要契約)
設備の状況
(設備投資状況、新規・除去)
提出会社の状況
(株式状況、配当政策、株主状況)
経理の状況
(連結財務諸表)
提出会社の株式事務の概要
提出会社の参考情報
膨大なページ数になるが、書式が統一されているので、閲覧・企業比較検討はしやすい。法人・個人を問わず、あらゆる企業与信チェック資料として活用される。

有価証券報告は投資家の株式購入時の判断材料となるだけでなく、マーケティング、コンサルティングなどでの業界分析、自社との経営指標の比較にも利用可能である。
特に取引やM&Aの検討には必須の資料であり、第三者にとっては取引やM&A後の状況や影響も読み取れる資料である。
求職者にとっては、就職・転職活動の際の企業研究、比較検討材料となる他、営業活動における情報収集資料としても有効である。

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